2つのグループが対立!~トラブル解決法。正義と悪をつくらない!~
近頃。
「みかん先生ってあなたのことでしたか!ブログ読んでます!!」
みたいな声をかけられることが増えてきました。
うれしい限りです^^
先週のできごと。
昼休みが終わって教室に入ると、なにやら不穏な空気が流れていました。
「どうしたの?何かあった?」
尋ねてみると、子どもたちから不満がぶわぁーーーーっと出てきました。
「騎馬戦の作戦立てよう!って言ったのに、Kくんたちがふざけてて全然聞いてくれないんです。」
「はぁ?話し合いしてるなんて聞いてないし。」
「言ったし!」
「だいたいオレら以外にも遊んでたやつらいました!Mくんとか!」
「え!!オレ最初だけだし!そのあとちゃんと参加したよ!」
「だいたい、声かけずに始められてもわかりませーん!」
「声かけたって言ってんじゃん!」
おおぉぉぉぉぉ。見事にカオス。Σ( ̄ロ ̄lll)
またしても、授業をつぶすことを決意しました。
「分かりました。全員、国語の用意をしまってください。」
落ち着いた口調で、でも強めにきっぱりと言います。
「今から起こったことを整理しましょう。いつも言っていますが、人によって見える世界、受け取り方、感じ方は違います。すべての人の意見を先生は尊重しますから、正直に話してください。みんなも、相手の意見を尊重して聞いてくれたらうれしいです。」
こういうときは、見える化です。
何が起きたのか。
そのとき、子どもたちの心の中でどんな感情が起こったのか。
黒板に整理して見える化していきます。
整理してみると、こういうことでした。
Hさんたちは、「昼休みに作戦会議をしよう」と掃除の時間の終わりに呼び掛けた。
そこで聞いていたのはクラスの半数ほど。(Kくんたちは聞いていなかった)
聞いていた中で、選抜リレー練習や委員会の活動で、昼休みは参加できない子もいた。
そして、昼休み。
Hさんたちと先ほど聞いていたメンバーで、ゆるゆると会議がスタート。
もともと遊ぶ約束をしていたKくんたちは、教室の後ろで遊び始めた。
すると、「遊んでないで参加して!」と女子数名から怒られた。
「参加って何に?」と聞いたが、それは相手には聞こえておらず、Kくんたちは答えてもらえなかったと感じた。
「前の方でなんだかコソコソやってて嫌な感じ。なにやってるかわかんない。」と感じ、なんかむかつく!と思ったKくんたち。
注意に構わず遊び再開。
そこへ、Mくんがやってきてちょっかいを出してきた結果、遊びがわぁっと盛り上がった(ように見えた)。
(ちなみに、Mくん的には、「遊んでるほうが楽しそうに見えてつい…」とのことw)
その後、話し合いたい組と遊びたい組のぶつかり合いは激化。
Mくんはしぶしぶ話し合いに戻る。
結局ほとんどが言い合いで終わり、作戦会議は進まず、昼休みは終了した。
ここまで聞いていくと、子どもたちはもうだいぶ落ち着いています。
あとはこう聞くだけです。
「ここまで話してみてどう??」
みんながいるときに声をかけるべきだった。
責めるんじゃなくて、「一緒に話し合おう」って誘えばよかった。
何やってるかわからなかったら確認しに行けばよかった。
意地になってごめんなさい。
お互いが自分の意見を言って、あやまって、次からこうしたいということを、勝手に子どもたちが話し始めます。
そのあと、私の見解を話します。
「これは、先生の個人的な意見だけど…
騎馬戦の作戦会議をしたいというのは、とても素敵なことだと思う。
でも、それって全員が参加しなければならないものですか?
休み時間はみんながもっている自由な時間。
何をするかはひとりひとりが選んでいいものなんじゃないかな。
今回Mくんが言ってくれた正直な意見、先生はわかるよ。
″本当は遊びたかったのに作戦会議のせいで遊べなかった。Kくんたちはずるい″
そう思う人は、作戦会議なんかしなくていいと思う。
″誰が参加してもしなくても、自分は作戦を立てたい。それで騎馬戦に勝ちたい!″と思う人が作戦会議に参加すればいいんだよ。
その作戦をみんなでシェアできればいいんだと思うよ。
作戦立ててなんとしても勝負に勝ちたい!人もいれば、そんなのいいから楽しくやろうよ!っていう人もいるんだよ。
先生はそのどっちもありのクラスにしたいと思うよ。」
貢献は大事。
でも、周りに文句を言いながら苦しみながらやる貢献は、自分にとっても周りにとってもよくないことが多いです。
これは、自分自身に対しても言い聞かせていきたいです。