みかん先生の自己紹介その②
教員になって4年目。
初めて6年生を担任しました。
このとき。
子どもたちの心が離れていく恐怖に、初めて襲われました。
2学期の中盤くらいから、
何を言っても、子どもたちに響いていない気がしました。
やんちゃっ子が私を試そうとしているのが分かる。
「なんでそんなことしなきゃいけないんですかー??」
子どもたちからの問いに、答えられない自分。
分からないが言えない。
取り繕って口から出てくる言葉が上滑る。
子どもたちの怪訝な顔。
怖い。
中学年に比べて、難しくなる学習内容。
授業がうまくいかない。
塾に行っている子どもからの意地悪な質問に打ちのめされる。
体育のマット運動。ロンダートなんて、どう教えていいか分からない。
サッカーの指導で何を言ったらいいのか分からない。
どんどん自信を失っていきました。
早く卒業すればいいのに…。
気が付けば、心の中で卒業式の日までをカウントダウンをしている自分がいました。
毎日朝が来るのが憂鬱でした。
月曜日が一番嫌いな曜日になりました。
卒業式の日。
情けないことに、私の心の中には、やっと解放されるという思いしかありませんでした。
卒業していく彼らにどんな言葉をかけたかすら、覚えていません。
すべてが終わった家までの帰り道。
心にぽっかり穴が開いたような虚しさに、涙が止まらなかった。
私に担任されて卒業していった彼らがかわいそうで。悔しくて。情けなくて。
何よりも、彼らと本気で向き合わなかった自分に腹が立って仕方がなかった。
もっとできた。きっともっとできたのに。
2度とこんな思いはしたくない。
2度とこんなクラスはつくらない。
そう思いました。
私は必死に学びました。
どうすれば、子どもたちに信頼してもらえる人間になれるのか。
どうすれば、彼らと心を通わせることができたのか。
心理学。
脳科学。
マネジメント術。
コミュニケーション法。
不登校について。
いじめについて。
発達障害について。
鏡の前に立って、どうやったら怖く見えるか練習をしたり。
授業を録音して研究したり。
サッカーやバスケの指導ができるようになりたくて、フットサルチームを立ち上げたり。
運動会で素晴らしいものを作り上げたくて、ダンス教室に通ったり。
何か問題が生まれる度に、それはもう、がむしゃらに学びました。
その学びは、私自身を変えていってくれました。
その学びは、子どもたちをさらなる成長に導いてくれました。
この後受け持ったクラスで、うまくいかなかったことはありません。
一番大切なのは、そこで起こる問題とまっすぐ向き合う姿勢なのかもしれません。
高学年は、学級経営法だけではうまくいきません。
何かをすることの意味とか、自分はこれがしたいんだという軸をもつこと。
やんちゃな子どもに媚びることなく、言動を一致させること。
自分の主張に対して後ろ盾となる知識や情報をしっかりともっていること。
子どもたちの心の中で起きている悩みや葛藤を専門的立場から理解し、適切な対応ができること。
子どもたちに胸を張って対峙できる自分になるために、日々学ぶこと。
これからも学び続けていきたいです。
そして、学びから得たことを発信し続けていきたいです。