ピンときたときを見逃さない~小さなほころびからクラスの秩序は乱れていく~
クラスを見ていて、ピンと来るときがあります。
あ、このままじゃマズい😱
とか、
あ、これはいい😍
とか。
この感覚的なものを、大切にするようにしています。
何に違和感を感じたのか、何がよかったのかを、すぐに確かめる。
そうすることで、見えてくるものが多くあります。
昨日、理科に向かう子どもたちの後ろ姿を見て、ピンときました。
これは、何かがマズいなと。
理科は、専科の先生に持っていただいている授業です。
いつもは、自分の事務仕事や授業準備をする時間に当てているのですが、こっそり様子をうかがうことにしました。
やっぱり……
子どもたちにバレないように授業の様子を覗いてみると、クラスの様子が何やら違いました。
姿勢、反応、空気……
その他にも何か違和感が………
あ!!!!!(゜ロ゜ノ)ノ
席が違う!
4ヶ所ほど、仲いい女子同士で座れるように微妙に交換してある!!
……これは、放っておいたらマズいやつです。
よし。(進入開始)
ガラガラっとドアを開けて入ると、くたーっとしていた子たちの背筋がピンと伸びました。
席をかわっている子たちが、居心地悪そうに視線を落としました。
空気が一瞬にして張りつめたように、感じました。
授業が終わって戻ってきた子どもたちが、席についていきます。
私は、無表情をつくって前に立ちました。
「理科の授業のことについてみなさんと話したいです。先生から話しますか?それとも、みんなから先生に話がありますか?」
何人かが手を挙げました。
子どもたちから、
・理科の授業態度が最近よくなかったこと
・バレないからいいやと席をかわっていたこと
・理科の先生をバカにした態度をとってしまっていたこと
かあげられました。
見られているときにできるのは当たり前。
見られていないとき、どこまでできるかで、その人の力がわかる。クラスの力がわかる。
何事も、バレないように手を抜こうと思ったら、できる。見えないところでズルしようと思ったら、できる。
でも……
例え見られていなくても、ちょっとつらいときでも踏ん張って、自分で線を引いて、ちゃんとすることもできる。
みんなは、どっちの人になりたいですか?
どんなクラスになりたいですか?
どんなときもちゃんとできるクラスを目指したいと、たくさんの子どもたちが意見を出してくれました。
理科の時間、子どもたちが崩れた根本の原因は、大人にあります。
子どもたちに興味を持たず、褒めも怒りもせずに、手を抜いたつまらない授業をすれば、子どもたちの背筋はまるまり、私語は増え、ルールは徐々に破られていく。
45分間もつまらない話を聞かされる子どもたちの身になってみれば、気の毒です。
だからといって、つまらない授業はテキトーにやればいいよーではいけないと思うのです。
言うは易し行うは難し。
ちゃんと見守っていこうと思います。
大人の方をどこまでなんとかできるかは、こっちの役割だ。
理科の授業は廊下に張り込んで情報を収集しよう。
なんてったって、理科専科は、あのトゲゾーなのだから。