みかん先生はくじけません

教育革命家。未来学園HOPE学園長。しあわせ先生塾主宰。元小学校教師。平本式現場変革リーダー養成サブ講師。DoMaNNaKaマスタートレーナー。日本プロカウンセリング協会二級心理カウンセラー資格。教育についてのいろいろを綴ります。

子どもたちを自ら学ぶ子にするために…~大人の心得その①~

先生を卒業して、

ありがたいことに今たくさんの先生と関わらせていただいて、

先生方のお手伝いができることが、

とてもうれしいです。

 

先生方と関わっていて改めて思うのが、

もっとおもしろい授業ができるようになりたい

もっと子どもたちの力を引き出せるようになりたい

もっと子どもたちの主体性を伸ばしたい

などなど…

想いをもった先生ばかりであること。

 

それがうまく機能しないのは、やはり学校教育のシステムにあると思う。

 

勉強しろと子どもに伝え続ける学校の先生が

学ぶ時間を奪われ

必要なことを学んでいく余裕がないこと

 

これは大きな損失だと思う。

 

学んでいない人が言う「勉強しなさい」は説得力がない。

学ぶ喜びを知らない人が言う「勉強しなさい」は、

どうしても「学ぶこと」を「嫌だけどがんばること」に結びつけてしまう。

 

学ぶことは、新しいことを知ること。

自分の人生をより鮮やかに彩ること。

自分自身を高め、深めること。

 

私が開く先生塾は、「学ぶこと」の歓びを実感できるものにします。

 

 

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小学校の先生を卒業しました~みかん先生の決意表明!~

この3月で、小学校の先生を卒業しました。


改めて、決意表明をします。

12年間、小学校の先生をしてきました。
その中で、子どもたちのもつ可能性の果てしなさに、日々感動してきました。
彼らが日々起こす奇跡に、エネルギーに元気をもらい、ワクワクする毎日でした。
それと同時に、日本の学校教育のシステムに疑問を感じ続けてきました。


そもそも、設定されているカリキュラムや、子どもたちが押し込められている教室という空間、学習システムがものすごく時代遅れだということ。
目的もなく集められ、長時間の一斉指導という無理を強いられる子どもたちが、学校で抱えるストレスは、半端ない。
反抗する子はまっとうです。
問題児なんて呼ばれている子がたくさんいるけれど、始めから悪い子なんて、一人もいない。
いじめが起きてもしょうがないような環境に子どもたちは押し込まれている。


その「目的もなくストレスを抱える集団」をマネジメントするための特殊な技術が、今、先生たちに求められているのだと思います。


それなのに、その技術を教えてくれる場所がありません。
それを学ぶ余裕が、先生たちにはありません。


突然放り込まれた現場の状況に失望したり、精神的に耐えられなくなって辞めていく先生が後を絶たないこと。
苦しむ先生のもとで崩れていく学級で、心を病んだり悩みを抱える保護者の方々を量産し続けていること。
そのことに、やるせなさや怒りを感じてきました。


私にできることはないのか。
自分のクラスさえよければそれでいいのか。


そんなとき。
私が実践していることを教えてほしいと、頼ってくれる先生方に出会いました。
子どもたちと一緒に起こしてきたたくさんの奇跡を、ぜひ広く伝えてほしいと背中を押してくれる方々に出会いました。



子どもたちと離れることは、寂しかったけれど…
新しい世界に一歩踏み出すことは、不安だらけだったけれど…
私は私にできることを全力でやっていきたい。
私のようにしあわせいっぱいにお仕事ができる先生や、笑顔であふれるやる気いっぱいのクラスを増やしていきたいです。
子育てで悩む保護者の方々や、学校が嫌いで自分に自信がもてなくなってしまっている子どもたちの力になりたいです。


4月から、先生のための塾を開校します。
そこでは…
・子どもたちのやる気が持続する目標達成システムの作り方
アドラー式しあわせ学級経営法
・平本式スキルを磨いて子どもたちの本音を引き出すトラブル解決法
・子どもの性格分析とタイプ別対応法
・アクティブラーニングを取り入れた授業組み立て法
・子どもや保護者と信頼関係を築く原理原則
を仲間とともに学ぶことができます。


オンラインサロンやってます。
・教育に関するいろいろ発信しています!
・グループ相談会実施予定。
・講座紹介
・おすすめの本紹介


コロナの自宅待機で外に出られない子どもたちや親子向けの何か 構想中


悩んでいる先生たちや保護者の方々、ぜひ繋がりたいです。
みんなで日本の教育について考えていきたいです。
がんばりますので、応援よろしくお願いします!!

 

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緊急休校が決定した2月28日に教室で起こったこと~最終編~

お昼を過ぎたころ、

教育委員会からの通達が届きました。

 

3月13日(金)までの臨時休校が決定したこと

その先はどうなるかわからないこと

 

そのことを子どもたちに伝えると、悲鳴のような声が挙がりました。

 

「くそーー!休校かぁ…」

「でもまた学校に来られるかもってことだよね?」

「そしたらあと8日間くらいはみんなといられるよ!」

「そうだね!8日もあればたくさん思い出がつくれる!」

 

事態をとにかく前向きに捉えようとする子どもたちに、私の方が励まされている気がしました。

 

配布物やらお楽しみ会やらなにやら…

とにかくバタバタした1日はあっという間に過ぎ…

 

 

帰りの会の最後は、

いつも通り「先生の話」で締めくくられます。

 

子どもたちに

彼らが今日一日どれだけすばらしかったか

彼らがどれだけすばらしいものをもっているか

そして…

1年間の感謝を、心を込めて伝えました。

 

 

これからの2週間
いったいどんなことが起こっていくのか
分からないけれど…

 

あふれている情報の中から

なるべく正しい情報

自分たちに必要な情報を得ること

その上で考え、判断し、行動していくこと

 

 

できることはできるし

文句を言っていても変わらないことは変わらいない

 

お互い元気に休校期間を乗り切って

また元気に会おう!!

 

 

そう伝えると、また元気な声が返ってきました

 

 

「絶対会えます!」

「そうだよ!そう思ってないと会えなくなっちゃう…」

「会える!このまま終わりにはならないよ!」

 

よし!

じゃあ、4組らしく元気にあいさつしようか!

 

そう言うと…

 

「ちょっと待ってください!」

 

子どもたちの中から声が挙がりました。

 

「みんな立って!しゃきっとーー!!」

 

Kさんの声にみんなが立ち上がります。

 

 

「先生!1年間本当に本当にありがとうございましたー!!」

 

 

こっそりスタンバイしていたNくんが、ラジカセの横からひょこっと顔を出し、

クラスの歌の前奏が静かにスタートして、みんなが元気に歌い始め…

 

KさんとMさんがメッセージカードをもって前に出てきました。

 

みんなからのメッセージがぎっしりつまったメッセージカード。

1日で作り上げたなんて信じられなくらいに、本当にすばらしいものでした。

 

このドタバタの中

私の目を盗んで完成させるのは大変だったことでしょう。

 

みんなの歌声が、次第に泣き声に変わっていきました。

 

4月のころ
やんちゃでどうしようもないと言われていたKくんは、
天井を仰ぎ、大口を開けて、わんわん泣いていました。

 

 

そんなみんなを見ていたら…

 

私ももう我慢ができなかった。

 

涙が止まらなくなってしまいました。

 

 

そんな中、しっかりもののTくんの声が響きます。

 

「みんな泣いちゃだめだよ!泣いたら最後になっちゃう!

   先生!まだ最後じゃありません!!

 最後じゃないんだよ!最後じゃないんだってば!!

 

 

 

いつから

このクラスがこんなにあたたかい場所になったのでしょう。

 

いつから

子どもたちはこんなにも学校が大好きになったのでしょう。

 

 

自分の力を信じ

仲間の力を信じて

さまざまなトラブルを乗り越えてきた子どもたちは

私が思っていたよりもずっとずっと…

大きく成長していました。

 

最後まで、

私の想像をはるかに超えて、

私に大切なことを教えてくれました。

 

 

 

 

さようならをした後も、

彼らはなかなか教室から出ていこうとしませんでした。

 

最後の最後まで、Kくんはずっと大声で泣いていました。

 

「やだ。終わっちゃやだ!終わっちゃやだー!!」

 

そう言って。

 

 

 

日本の教育システムは本当にひどい

でも。
そんな中で、
こんな緊急事態にあっても、
子どもたちは、こんなにキラキラした世界がつくれるのです。

 

 

結局…

コロナの猛威は終息せず、休校期間は延長されました。

 

来週に修了式の日が設定され、1時間だけ登校が許されました。

クラスみんなが同じ教室に入ることはリスクが高いということで、

男子と女子で2つの教室に分かれて1時間を過ごすことになりました。

 

それでも…

きっと彼らは自分たちにできることをするのでしょう。

 

1時間という時間を彼らがどう使うのか。

今から楽しみでなりません。

 

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緊急休校が決定した2月28日に教室で起こったこと~昼編~

大いに盛り上がった朝の会の後
子どもたちにこう話しました


今の状態を正直に話すと
先生たちもこれからどうなるのかが全然分かりません

本当に来週から休校になるのか
そのまま春休みになるのか
まだ分からない状態です

それはね
教育委員会の人がどうするのがいいか一生懸命考えているところだからです


子どもたちは真剣な表情で聞いています


どうなるか分からない緊急事態の中で
ただ指示に従うだけの私たちは
ある意味とてもお気楽です
だから文句や不満が簡単に言える

判断に対して意見をもつのはいいことだと思う
でも
判断することがとっても大変で難しいことだってことも
しっかり分かっておきたいなって思う

もし
自分がこの事態の中で
学校をどうするのか決めなきゃいけない立場にあったとしたら
きっとすごく不安で足が震えるんじゃないかと思うから


だからね

朝みんなが準備してくれたメッセージが
すっごーーーくうれしかった

今自分たちにできることが何なのか
みんなで考える力をもっていることが

そして
みんなが選んだ言葉が「ありがとう」だったことが
すっごーーーーくうれしかった


みんなの担任の先生になれてよかった
本当にありがとう


そう言うと
Kくんが元気に返してくれました

「ぼくの方こそ、担任の先生になってくれてありがとうございました!!」
笑いと一緒に拍手が起こります



先生はね
この緊急事態の中でみんなと何かが学べることがうれしいです

もしかしたら最後になっちゃうかもしれないこの1日を
どうしたいか考えました

①残りの授業を必死に進める!
②残ってるできそうなテストをとにかく全部やる!


うああああああ!!
子どもたちから悲鳴が起こります


そのあとで…

「でもさ、それも必要なんだから、楽しもうよ!」
「そうだよ!しょうがないよ!!」

という声が起こります



みんなは本当にすてきだね

先生もいろいろ考えたんだけどさ…

本当にそれってしょうがないのかな?
本当にそれでいいのかな?
なんとかできる部分はないのかな?


宿題にできる部分は宿題にすれば…
自分で進められる部分もあるよ!


そうそう
絶対に必要なところはやっぱり頑張らなきゃだけど
そうやって工夫できる部分もあるよね

大切なのは
みんなはどう過ごしたいのかな?
ってことかなと

5年生最後になるかもしれないこの1日
みんなはどう過ごしたい?


最高に楽しい1日にしたい!
みんなにメッセージ送りたい!
お笑い大会する!
バスケも!!
記念写真撮る!!

一斉に元気な声が返ってきます


おし!!
じゃあ、今から絶対に必要なことを伝えるから
全力でちゃちゃっと進めよう!
それで
できる限りみんなでやりたいことをやりきって
最高に楽しい1日にしよう!


大きな歓声が上がって
また笑顔がはじけました



まず
ここまではと学年で決めた範囲の算数の授業
もともとやることになっていた社会のテスト
ラスト3文字の漢字学習を
ものすごい集中力で楽しく終わらせ

休み時間は
全力でバスケ

お笑い大会も
記念写真撮影も
一人一人へのメッセージカードも書き切って

子どもたちはとっても満足そうでした

緊急休校が決定した2月28日に教室で起こったこと~朝編②~

「朝の会始めよー!!」 

だれかが言って みんなが立ちます
 
 
金曜日は英語の日  
「グッモーニン、エブリワーン!!」 
元気な日直さんの声に みんなの声も続きます 
 
 
「今日の朝の歌は、クラスの歌を歌おう!」
自然に声がかかり
 
自分たちの今週のめあてを確認する時間には、
「来週のことはわからないから、今日達成できる目標を立て直していいですか?」
と声が挙がる
 
 
環境に文句を言わず
今できることをしていくこと
今この瞬間を大切にすること
その姿勢に感心します
 
 
そして…
健康観察の時間
 
 
彼らはこれまで 「令和一元気すぎる健康観察」を目指して毎日がんばってきました
 
 
「文句なしの令和一元気な健康観察やるぞー!!」
 
誰からともなく声が挙がって
歓声が沸き起こりました
 
 
一人ひとり
大切に名前を呼んでいきます
 
「〇〇さん」
「はい!!!元気です!!!」
 
声がかれるくらいの大きな声で
元気すぎる返事が返ってくる
 
彼らの魂のこもった本気の健康観察は
本当に本当にものすごくて
一人ひとり名前を呼ぶたびに
涙が出てきそうでした
 
まちがいなく
令和一元気すぎる健康観察
 
文句なしの最高点獲得で
また大きな歓声が上がり
また笑顔がはじけました

緊急休校が決定した2月28日に教室で起こったこと~朝編~

教育委員会もてんやわんやだったのでしょう

朝の段階では、委員会から通知文がまだ送られてきていなかったため
朝一番に開かれた先生たちの会議では
まだはっきりとした見通しが立ちませんでした
さまざまな質問や不安の声が飛び交い
会議は長引きました


昨日の朝の子どもたちの課題は、朝英語
いつも通りならば
来週ある英語のプレゼンの練習をしているはずの時間です


彼らのことだから…
「最後かもしれないしお別れ会を開こう!」となって
話し合いでもしているかな?

それとも…
「まだ分からないんだから英語プレゼンの練習をしよう!」と言って
練習しているかもしれない

そう思いながら教室に向かいました

廊下を歩いていくと
教室の後ろのドアからぴょこぴょこ飛び出てくる子どもたちが見えます


なんだ?

そう思いながら近づいていくと

子どもたちはさーっと中に入っていって
教室がしんとなりました

ガラっとドアを開くと…

大きな拍手と歓声に包まれました

「先生、1年間ありがとうございましたーー!!」

彼らが選んだのは…
感謝の気持ちを伝えること
そのための準備をすること

もう泣いている子が何人もいました


「すごーーーい!!!!感動した!!」

私の声に
満足そうに顔を見合わせる子どもたち



「朝の時間、他には何をしていたの?」

そう聞くと

「…………え??えーと??」

なんだか異様な間のあと

「あ!!!朝英語です!!朝英語でプレゼン練習してました!」

「そうそう!!そりゃもちろんそうでしょ!!」

という
わざとらしーい元気な返事がwww


どうやら彼らには
まだまだ企んでいることがあるようでした


環境に文句を言わず
今できることをしていくこと

彼らはもう言われなくても
よーく分かっていたようです


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突然やってきた修了式~今日子どもたちに伝えること~

人ってどうしても、今日と同じように明日が来ることを当たり前と思ってしまうところがある。


でもね。

人生いろんなことが起こる。


いつも通りのことを当たり前と思わないこと。

当たり前の一日に、感謝できるようになること。


そのことの大切さを今回改めて感じることができました。


そして、環境に対して文句をいうのではなくて、

だからこそ今何をする?を言える自分でいたいと思う。


政府に対して文句をいうことも

コロナに文句を言うことも簡単だけど

言っていてもしょーがないことです。


こんな状況になったからこそ、できることがきっとある。

それがなんなのか。

今回起きていることをどんな学びにするのかは、自分次第です。


みんなで過ごせる今日一日を、大切にしようね。

そして、ここで学んだことをこれからに生かしていこうね。


この大切なことを、みんなと一緒に学べてよかったです。

先生は、みんなが元気でこうやって一緒にいられることに、改めて感謝したい。
みんなと過ごせた思い出いっぱいの一年間に心から感謝したい。


みんなと出会えてよかった!

一年間、ありがとう!