みかん先生はくじけません

教育革命家。未来学園HOPE学園長。しあわせ先生塾主宰。元小学校教師。平本式現場変革リーダー養成サブ講師。DoMaNNaKaマスタートレーナー。日本プロカウンセリング協会二級心理カウンセラー資格。教育についてのいろいろを綴ります。

忘れもの対策!!~子どもたちに作戦を考えてもらおう~

f:id:mikan0515:20190703204351j:plain

火曜日朝。
教室に入ると、私の前に長蛇の列ができました。
朝できる行列は、だいたいよい報告ではありません。


家庭科の宿題を忘れてしまいました。すみません。

社会の教科書とノートを忘れました。今日は他のノートに書きます。


なんと、その日は…
一週間前から出していた家庭科の宿題忘れ10人
イレギュラーに予定に入れた社会の教科書とノート忘れ5人

久々の忘れ物ラッシュ。
朝からテンションが下がります。



うーん………どうしたものか………


その日に必要なものを自分で用意すること
そのことを繰り返さないよう工夫すること

上の2つのことは、子供たちが将来社会人として生きていく上で、必要な感覚だと思っています。

とはいえ。

人はちょこちょこ忘れるものです。
(私自身もそうです。)
でも、3回連続で同じものを忘れたり、クラスであまりに忘れ物が多い場合は、指導をすることが多いです。
そこに何らかの原因が隠れている場合も多いので…


まずは原因を探ります。


1つ目は、子供たちの昨日の連絡帳の欄を見ていて、すぐに原因が見つかりました。

連絡帳の持ち物のところに社会が書いていない!

これは私の確認ミスです。

連絡帳の内容は、当番の子供が、学校だよりや学年だより、明日の予定表を確認して黒板に書きます。
そのあと、私に確認して内容が確定します。
この日の前日は、私が慌ただしく他の対応に追われていた関係で、私の確認が抜けていました。

これは、まずは謝らなければいけません。


「社会の件については、謝ります。
 社会の忘れについては先生の確認もれです。
 連絡帳の持ち物に書いていませんでした。
 これは先生が悪い。
 ごめんなさい。」


そう言うと、何人かの子供たちが手をあげました。

でも、明日の予定には書いてありました。
気付いていた人もいたのに声をかけませんでした。
これはみんなの責任でもあると思います。


「なるほど。
 そうやって思えるんだとしたら、いい勉強になったね。

 じゃあ、家庭科についてはどうだろう??
 家庭科の宿題については、一週間前から言っていたものでありそして宿題にもきちんと書かれていました。」


一週間も前から出された宿題だったから忘れちゃったんじゃないかな。
いつも出されないやつだからしょうがないよ。


そんな声が上がりました。


あー。なるほど。
今まで、長い単位の宿題やイレギュラーな宿題はしょうがないと許されてきたわけだ。
適当でいいやーと思ったら、そろうわけがない。


「皆さんは5年生です。
 中学生になったら宿題は一週間単位で出されることは当たり前になります。
 大人になったら、もっともっと長い期間でやり遂げることが出てきます。

 先生は、そのための良い練習になると思っていました。

 でも、皆さんがしょうがないと思ってしまうのならば、こういった宿題は皆さんにはまだまだ難しかったということです。
 宿題の出し方を変えます。
 残念ですが、先生の知ったこっちゃありません。
 中学生になってから困るのは皆さんですから。」


挑発モードでこう言うと、子供たちがのってきました。


いや、そんなことありません!


おっしゃ。
もうひと押し!(* ̄ー ̄)


「慣れない事は、できなくってもしょうがないと言っていましたね。
 思っていたよりもずいぶんと根性がないんですね。」


いいえ!!


元気な声が返ってきました。


どうしたらいいか考えます!
失敗したら次に活かさなきゃ!!

子供たちも私も、ニッと笑いました。


「分かりました。
 それでは今から、先生は皆さんのこわーい上司役になります。

 どうするか結論を出して報告しに来なさい。
 そうでなければ、今日のキャンプファイヤーのダンス練習には参加しなくてよろしい。」


えーーー!!そんな!!
なんでまた!!
楽しみにしてたのに!!


悲鳴が上がります。笑


「あ、そっか。忘れてない人もいるんでしたね。
 じゃあ、忘れた10人だけで考えたらいいと思います。
 10人はダンス練習に参加しなくてよろしい。」


いやいや、みんなで考えますよ!!
大勢の方がいいアイデアが出るから!!


「そうですか。勝手にしてください。」


そう言って1時間目の授業を始めました。



こういう時のクラスの団結力は凄いです。
倒すべき相手は先生。

休み時間に何やらワイワイ集まって、いろんなアイデアを出し合っていました。


昼休みに、ホワイトボードに案をまとめて持ってきました。


[珍しく難しい宿題が出された時の作戦]
①毎日の帰りの会で誰かがあと何日ですと言う
②得意不得意があるので得意な人はお助け隊を結成して困っている人を助ける
③3日前から連絡帳にも毎日書くようにする
④うまくいくやり方を見つけた人がいたら朝の会や帰りの会でみんなに広める


「さすがだ!参った!!」


そう言うと、歓声が上がりました。

早く珍しくて難しい宿題また出してもらわないと!

やんちゃっ子のKくんがそう言って、笑いが起こりました。


失敗も、子供たちにかかれば楽しいイベントになるのです( *´艸`)